第58回赤塚賞佳作受賞作。週刊少年ジャンプ2003年28号に読切作品として掲載された、のりお先生の商業デビュー作。
とある小学校の3年2組の掃除の風景を描いたドタバタ劇で、特定の主人公はいない。台詞が一切ない完全なサイレント作品というのが大きな特徴となっている。小学校が舞台であること、また絵柄や容赦ないバイオレンスな作風などは、のちの『子供学級』のそれに近しい。
1~2ページで場面が切り替わっていくスタイルとなっており、扉絵にも出てきた坊主頭の男子、窓拭きをしていたメガネ女子、廊下で雑巾がけしていた男子ふたり、黒板消しをはたいていた女子、ちりとりでゴミ集めしていたポニテ女子、机を運んでいた男子らがそれぞれのシーンで入れ替わり主役となる形。そして彼らのほとんどが酷い目に遭っている。
アオリ文
オクリ文
作者コメント①
作者コメント②
第58回赤塚賞における各審査員による講評。
澤井啓夫先生 (『ボボボーボ・ボーボボ』)
うすた京介先生 (『すごいよ!!マサルさん』『ピューと吹く!ジャガー』)
増田こうすけ先生 (『ギャグマンガ日和』)
近藤裕 (月刊少年ジャンプ編集長)
茨木政彦 (週刊少年ジャンプ編集長)
編集部から 桜井のりお先生のココがオススメ!!
掲載の経緯について
当時人気漫画『ROOKIES』を連載中だった森田まさのり先生がこの時期体調を崩していたため何度か休載があり、前号27号~35号までの間も連続休載となっていた。そのためこの期間は読切作品が何本か代原として掲載されており、本作もその一環で誌面を飾ることになったようである。なおアンケート結果は20作中14位1)。
参考画像:まんだらけ
のりお先生の自評
のりお先生の商業デビュー作として知られる本作。しかし先生ご本人にとっては必ずしも満足な出来ではなかったよう。かつて存在したのりお先生のホームページ「のりぺぃじ(http://www.geocities.jp/ageodai2/)」における自己評価は「読み切り史上一の駄作」「サイレントをやってみたら見事失敗」「ダメもとで出したもの」と散々なものだった。
こちらもほぼサイレント作。「そーじの時間」より全然好きとの自己評価。
33卵性「無口な呪文は天然温泉」/ 262卵性「そわそわ帝国」
『みつどもえ』のサイレント回。
作品データ | |
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タイトル | そーじのじかん そーじの時間 |
掲載号 | 週刊少年ジャンプ 2003年28号 (2003.06.09) |
収録巻 | 未収録 |
ページ数 | 19 |
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