本作の主人公にして中二病をこじらせた陰キャ男子。のりお先生の連載作品では初の男性主人公となる。1話時点で13歳の中学2年生。作中で誕生日(3/26)を迎えて14歳となった93。血液型はB型。目黒区内の一軒家で父・母・姉との4人家族で暮らしている。モノローグ含め本来の一人称は「僕」だが、学校では「俺」を使っている。家族からは「京ちゃん」「きょう」と呼ばれる。髪の色はチョコレート色に近い黒で、髪質はストレート。右目を隠すように右側の前髪を流し気味に垂らしているのが特徴(鬼太郎ヘア)。瞳の色は青で同心円状のぐるぐる目。中学2年生の男子にしては身長は低め1)。ファッションは黒が基本で、シャツやスマホカバーにもあしらっているようにスカル柄が好み。
性格は陰の者だけあってコミュ症気味で、女子相手にはキョドってしまう。その反面心の声は大変饒舌である。また親しい仲の相手には口が悪い。元々斜に構えた性格をしていたが、中学受験失敗という挫折を契機にそれまでの自尊心の拠り所が失われて今のようなネガティブな性格になった。アングラな書籍を学校に持ち込み、周囲に馴染めない自分を正当化するための心の鎧としていた。周りから距離を置き、鬱屈とした気持ちを抱えたまま暗い中学生活を送っていた市川。そんな彼に変化をもたらしたのは同級生の山田杏奈との触れ合いであった。自身が抱く山田への気持ちの正体を認識してからは、彼女との交流を通して自己と前向きに向き合う機会も増え、徐々に外の世界にも目を向けるようになっていった。ただ自己肯定感の低さゆえか期待を裏切られることを恐れてか、山田に好かれているという可能性を自分でもなかなか認められずにいた。あとから自分の「キモい」行動を振り返って自己嫌悪に陥ることもしばしば。
学業成績は優秀で特に文系が得意2)。100人前後の学年内で7位となっており、2年生の学年末試験では2位まで上昇している82。絵が割合上手く、字も丁寧できれいな方である。一方運動神経は悪い。クラスは1年2組→2年3組→3年1組。学校へは自転車通学。作中での描写はないが情報処理部に所属。学習塾にも通っている。基本インドア派のオタク趣味でネットやアニメ・ゲーム等にも通じている。
本作のヒロインにして天真爛漫な陽キャラ女子。「もしクラスにアイドルがいたら」という発想から生まれたキャラであり、のりお先生の理想や“推し”が詰め込まれている。1話時点で13歳の中学2年生。誕生日は9/10。血液型はAB型。家族構成は父・母+犬で、目黒区内のタワーマンション(1607号室)住まい。一人称は外では「私」、自宅では「杏奈」。目黒区一の美人とも評され小学4年生でスカウトされて以来、雑誌等のモデル&女優として芸能活動をしている。芸名は秋野杏奈。抜群のスタイルの持ち主であり、特に171.9cmという長身3)に長い四肢、そして豊かなバストは中学生離れしている。髪はストレートのロングヘアで、色は青味が入った黒4)。左右の触覚部分を伸ばし、梳き気味に垂らした前髪の先を切り揃えている。瞳の色は茶色。左の首筋にふたつ、右内腿にひとつほくろがある。学校では紫のカーディガンを羽織っており、胸の下の位置でボタンを留めているせいでなおさらバストが強調されている。スカートは最初は長めだったが2年秋の衣替えを機に短くなった。私服はモデルだけあってバラエティ豊か。ファッションの傾向は本人によれば黒が多く46、白コーデは少ないようだ96。
幼い頃から数々の習い事をしてきたが、どれもものにはならなかった63。それでも周囲からたくさんの愛情を受けて育ったおかげで、素直で自己肯定感の高い今の性格が形成された。そんな彼女にも恋心が芽生え、同時に不安や恐れといった感情も知ることになる。市川が人間関係に自信を持てず受け身ということもあって、山田の方からアプローチを図ることも珍しくない。思いつくままに行動してしまってから後悔することも。こうしたふたりの関係性に対する彼女の想いは半沢に宛てた手紙の中で語られていた102。また恋をするまで本人も知らなかったことだろうが、かなりのヤキモチ焼き。たとえ親友や憧れの人であっても、市川が自分以外の女子と絡んでいると途端に我を失い嫉妬に満ちた表情を見せる。父がシェフという恵まれた環境にありながら大変食い意地が張っており、駄菓子やジャンクフードも好んで食べる大食いガール。人からの視線に気付くと真顔になる癖がある。学業成績は平均くらいで、バスケ部ながら市川と同じく運動音痴。割と雑で字が汚く絵も下手…と、こちらは市川と対照的である。目が悪く普段はコンタクト。寝る前は眼鏡をかけている。
2年3組の女子で山田の友人グループのひとり。市川いわく山田の「彼氏さん」で、たいてい山田の世話を焼く側である。山田とはバスケ部で知り合った。一人称は「私」で、山田からは「ちい」、関根からは「ばやしこ」と呼ばれる。吉田からは「小林」と呼ばれていたが37、後に「ばやしこ」呼びに変わった5)。ショートカットの髪に可愛らしい童顔が特徴。髪の色は濃いブラウン。触覚だけ少し伸ばしている。体格はかなり小柄な部類で身長141cmしかない。胸の方もほぼぺたんこ。他の子と違い制服の紐リボンを結んで前のボタンもきっちり閉じているなど、なにげに真面目ちゃんだったりする。職業見学や修学旅行でも班長を務めているように、グループ内では意外としっかり者で通っているのかもしれない。身長のハンデがありながらバスケに関してはなかなかの実力者。小学生の時から活躍しており79、高校もスポーツ推薦を得ている124。ただ勉強は苦手。またお調子者でおだてられるとチョロい面も時に顔を覗かせる79・108。市川に対する評価はグループ4人の中で最も低い。とは言え一緒にいる時間も増えたことで、3年生ともなると割とフランクに会話する仲にはなっている。恋愛ごとに関心が無いわけではないようだが、根がお子様ゆえに山田が市川に向ける感情にも全くと言っていいほど気付いていない。それ以外のことに関しては誰よりも山田の変化に敏感なのに不思議なほどである。アレルギーのためにスナック菓子を食べられない9。なぜか虫いじりするのが趣味?らしい6)。自宅は一軒家で弟が二人いる125。小学校は市川と同じ左小。5月15日生まれ、血液型A型。なお彼女のルーツは2015年に発表された読切作品『半開きさん』であり、当時は小学5年生だった。その中で金魚を飼っていること、ピアノ教室に通っていることなどが語られている。
4 / 6 / 8 / 9 / 14 / 15 / 21 / 24 / 25 / 26 / 35 / 40 / 58 / 65 / 68-70 / 79 / 84 / 86 / 91 / 95 / 100 / 101 / 108 / 123 / 125 / 129 / 130
2年3組の女子で山田の友人グループのひとり。キャラ紹介は「ビッチ」。一人称は「萌」で、山田からは「萌子」、小林・吉田からは「萌ちゃん」と呼ばれる。髪は軽くパーマが掛かったセミショートの明るいブラウンで、後頭部の髪をゆるく結んでお団子状にしている。前髪は垂らしており触覚部分を少し伸ばしている。猫口で比較的デフォルメした表情で描かれることが多い。夏場以外はシャツの上からベージュのニットカーディガンを羽織っている。身長は山田を除いた3人の中で真ん中(158cm)。中学生としては発育具合もなかなかのもの。明るくフランクな性格で陽キャラ度高めの女子。口癖として「にゃ~」と語尾に付けることがある。ぶりっ子めいた振る舞いやギャルっぽい外見のせいか、市川に内心で「ビッチ」呼ばわりされていたこともあるが、実は成績は学年5位という優等生24。私立にも行けるだけの頭があったが、家庭の事情も考えて受験しなかった117。彼氏が欲しいと日頃口にしており、山田を餌にナンパされようと街に繰り出したり19、南条にアプローチを掛けたりもしていたが53、今のところ誰かと付き合っている気配はない。市川のことを「イッチ」と呼んで気安く接してくる。市川が最初にLINEを交換した女子も彼女だった31。その後市川の山田への気持ちを直接聞いたこともあって(バレバレだったにせよ)、しばしば茶化したりイジったりしてくる一方で、さりげなく助け船を出してくれるようにもなった61・100。こと恋愛に関してはふたりの一番の理解者と言えよう。部活動は料理部68。オタクの兄がいる。市川と同じ左小の出身で4年生の時に同じクラスだった。10月23日生まれ、血液型A型。
2 / 11 / 13 / 21 / 24 / 25 / 26 / 31 / 37 / 53 / 61 / 68-70 / 72 / 75 / 79 / 82 / 83 / 90 / 95 / 100 / 112 / 114 / 117 / 122 / 124 / 129 / 130 / 133 / 134
2年3組の女子で山田の友人グループのひとり。キャラ紹介は「ヤンキー」。不良漫画の「クローズ」「WORST」のファンで25、小学3年生にして金髪に染めてくる程なので7)、そのヤンキーっぷりは気合いが入っている8)。一人称は「あたし」。山田からは「にゃあ」、関根からは「芹にゃ」、小林からは「芹ちゃん」と呼ばれる。髪の色は金髪を濃く染めたような茶髪。学校では前髪をアップにして後ろで結び、前髪の右側だけ長く垂らしている。降ろすと肩甲骨に届くほどのセミロング。3年生になってからは前髪の左側も触覚状に垂らすようになり、代わりにポニテ部分が短くなった。瞳は三白眼で気に入らないことがあるとガンを付けてくる。身長は山田ほどではないが高い方(162cm)でスレンダーな体型。学校ではグレーのニットカーディガンを羽織っている。性格はクールで一歩引いて構えるタイプであり、もっぱら周囲へのツッコミ役を務めることに。色恋沙汰には興味が無いと言いながらも山田の変化についてはそれとなく察しており、山田の気持ちを第一に考えている節が窺える70。そのお相手である市川に対する当たりは割と厳しい方だが、まるっきり認めてくれていないというほどではない。部活はダンス部で進学先もダンスが強い高校を狙っている123。また将来の選択肢のひとつとして美容師を考えているようだ83。家は3階建ての低層マンション53。姉がひとりいる。山田とは同じ右小出身だが、小学校の時は金生谷と「夜露死苦」やっている感じで近寄りがたかったと言われている。中学1年の時に山田と同じ1組となり、名前順の並びで隣だったことがきっかけで親しくなった。7月18日生まれ、血液型O型。
4 / 13 / 14 / 17 / 19 / 24 / 37 / 42 / 53 / 58 / 68 / 69 / 70 / 79 / 83 / 91 / 100 / 宝物を… / 105 / 111 / 112 / 123 / 125 / 129 / 130 / 131 / 132
2年3組の温もり系女子。体型はだいぶぽっちゃり気味で、胸も腰回りも下半身もどっしりしている。本人いわく「好きなものを好きな時に食べた結果」3。当然年頃の女子にとっては悩みの種であり、甘いものを我慢するなどダイエットに励んだおかげか多少は痩せてきたようだ9)。背丈は当初は市川より若干高いくらいだったが、その後は逆転されている10)。髪の色は濃いめのブラウンで、学校では短いお下げにしている。前髪は垂らしており真ん中が少し長め。触覚部分を伸ばしている。私服の時は髪を下ろしてショートボブに。かなり早い段階で同級生の神崎との交際をスタートさせており、ふたりで遊びに行ったりもしているようだ23。ただ神崎があまりにも気軽に「可愛い」「好き」と繰り返すため、いまひとつ本気さが彼女には伝わっていない89。ほんわかした穏やかな性格で、市川にとってもノートを見せてもらったり41頼み事をしようとしたり58、比較的気兼ねなく接することができる相手となっている。またいつも図書室にいる市川と山田の様子を見て、双方から出ている矢印をいち早く察知していた23。その後も「その前提」でふたりに接している。3年生では2組となり、残念ながら市川たちとは離れることになってしまった。部活は美術部。左利き11)。両親と妹との4人家族。
3 / 10 / 14 / 21 / 23 / 24 / 32 / 41 / 43 / 58 / 59 / 61 / 66 / 72 / 82 / 87-89 / 103 / 111
2年3組の男子。仲の良い神崎・太田と共に3馬鹿男子を形成しており、その中心的存在。短めの金髪を逆立てており目が三白眼。背丈は山田より少し低いので160cm後半くらいか。性格は軽薄な陽キャラ。直球な下ネタ話で喜んでいるあたりがいかにも悪ノリしたい盛りの中学生男子といったところ。そのせいか女子ウケも悪い。特に序盤は山田をネタにした猥談で市川をたびたび苛つかせており相性も悪そうだったが、職業見学で同じグループになった頃から割と気安く付き合えるようになり、市川にとっても友達と呼べる相手となった。山田のことが好きだと市川にはっきり言っており29、市川をダシにアピールすることも10・60。その一方で山田に近づこうとしては市川に妨害を受けてきたが8・41、いい意味で鈍感だったせいで長らくその真意には気付いていなかったようだ。ただ3年生になってから市川こそが恋のライバルだったことを認識。体育祭の騎馬戦でのタイマンを申し込んできた103。根はいいヤツだがイケてない男子枠として欠かすことが出来ない名バイプレイヤーと言えよう。柔道部に所属66。3年生では2組となり太田・原と同じクラス。母子家庭で母親はまだ32歳と若い。
1 / 3 / 4 / 8 / 10 / 13 / 14 / 24-27 / 29 / 33 / 36 / 40 / 41 / 58 / 60 / 67 / 72 / 75 / 90 / 91 / 95 / 足立くん… / 103-106 / 109 / 145 / 154
2年3組の男子。足立・太田と共に3馬鹿男子のひとり。野球部で坊主頭。ポジションはキャッチャー。ぱっと見真面目っぽいので女子からの印象も悪くないようで、市川にも真面目で成績がよいと言われていたが24、実際は性癖がややアブノーマルで12)、足立が振る下ネタ話にも足立以上にノリノリだったりする。「美人はあまり好みではない」との発言から市川は心の中で「ブス専」呼ばわりしていた。一人称は「僕」が基本のようだが「俺」の時もある13)。「原さんが好み」と言ったその回でいきなり彼女を誘い、山田たちのお膳立てもあっていい雰囲気になっていた3。その後もふたりでデートにも行ったりと交際は順調に続いており、事実上のカップルと言える。ただ攻め手がド直球すぎるせいか、逆に彼女の心には響いていないようだが89。3年生でも市川と同じ1組になり14)、修学旅行も市川を誘って同じ行動班となった。その修学旅行では意図したものかはさておき、安堂のフラッシュモブの身替わりになったり111、女子部屋から脱出するきっかけを作ったりと112、なにげに市川のピンチを助けてくれていた。また山田とは小学校の同窓生でもある15)。
2 / 3 / 4 / 13 / 24 / 59 / 61 / 66 / 72 / 75 / 87-89 / 90 / 95 / 107 / 108-113 / 144 / 145 / 152 / 153
2年3組の男子。クラスにひとりはいる典型的なぽっちゃり系男子で、名は体を表すを地で行く男。マンガクロスにおける人物紹介も最初から現在に至るまでずっと「デブ」で一貫している。足立・神崎と合わせていわゆる3馬鹿男子の一角だが、他のふたりと比べると市川と絡んでいる場面は無いに等しい。ただ市川が友達のひとりに挙げているので110、作中で描かれていない部分での交流があるのだろう。檸檬坂46のファンらしく毎号アイドル雑誌を買っており、アイドルについて語る時は饒舌になる67。スケベ心全開の足立、性癖が歪み気味な神崎と比べると言動はマシな方で足立へのツッコミ役に回っていることも多い。3年では足立と同じ2組となった。部活も足立と同じく柔道部。
3 / 4 / 8 / 13 / 14 / 24 / 66 / 67 / 72 / 75 / 90 / 103 / 105 / 106
2年3組の女子。山田にバスケットボールをぶつけて鼻を怪我させた子という役割が最初の出番。金髪に近い明るめの茶髪でおかっぱ。前髪をやや短く切り揃えている。体格は小柄な方。小学3年生の頃から吉田とつるんでいたが16)、中学に上がってからはやや疎遠になっていたのか、お互い素直になれずにいた17。その後もちょこちょこ同級生としての出番があり、調理実習59で同じグループになっていたほか、保健委員101や体育祭の実行委員105を務めていた。3年生でも市川たちと同じ1組になり、修学旅行では山田たちと同室だった。また(悪い意味ではなく)なにかと山田にダシに使われるイメージがある28・100。バドミントン部に所属。両親と姉との4人家族。なお「金生谷」姓は全国に160人程度の比較的レアな名字のよう。
14 / 17 / 59 / 100 / 101 / 105 / 108 / 109 / 112 / 144 / 150 / 152 / 153
石室祐介(いしむろ ゆうすけ)(声:内田修一)
3年1組で同級生となった女子。2年2組ではリーダー的存在だった。一人称は「ウチ」で周囲からは「カンカン」、友人の半沢からは「カンナ」と呼ばれる。髪の色は明るめの紅紫色。高めの位置で黒いリボンを結んでツインテールにしており、降ろすと背中まで届く長さがある。前髪の左側を×△の形をしたピンで留めている。体格はかなり小柄な方で背が山田や半沢の肩あたりまでしかなく、おそらく小林と同じくらい。ほとんどいつも黒いマスクを着用しており、外している場面でもなぜか口が描かれなかったりするが、別に本人的には隠すつもりがあるわけではないようだ。カップルの成立をみんなで盛大に祝いたいというパリピ系陽キャで、しばしば恋人の気配がないか探りを入れてくる。しかしカップル当人たちからすればお節介極まりない行為なわけで、市川にとっても大変困ったちゃんな存在である。修学旅行では市川や山田たちと同じ行動班になり(2班・班長)、その恋の成就の瞬間をフラッシュモブで祝福すべくマークしていたが…。関根と同じく料理部に所属。両親との3人家族。
99 / 100 / 101 / 102 / 105 / 107 / 108 / 109 / 110 / 111 / 112 / 121 / 123/ 144 / 145 / 146 / 148 / 150 / 152 / 153
3年1組で同級生となった女子で、安堂カンナの一番の親友。安堂からは「ユリ」、山田からは「ざーさん」と呼ばれる。誕生日は4月25日141。髪の色は薄いベージュ。背中に届くほどのロングヘアで、毛先にふわっと緩めのウェーブが掛かっている。前髪を少し左側に流している。瞳の色は緑で睫毛がとても長い。背丈は山田ほどではないが高い方でスタイルも良い。制服は着崩さずにきちっとしているが、スカートは短め。足立からは山田と並んで名前が挙がるレベルの美少女と評されていた。一見冷めた感じの雰囲気を醸し出しているが、実際の中身はマイペースなやや不思議ちゃん。恋というものが何なのかに興味を持っており、安堂の祝福行為にも協力してきた。しかしお節介を焼こうとして「そっとしておいてほしい」と山田に頼まれた経緯もあって102、祝福の標的になっていると市川に注意を促したり108、伏見稲荷で山田に成り代わったりと110、ふたりにさりげなく手を貸してくれていた。幼い頃から深海生物好きで図鑑を持ち歩いている102。文芸部に所属。両親と妹との4人家族。元は小林と同じく読切作品『半開きさん』の登場人物である。すっかり垢抜けて成長した姿を見せてくれた「半沢さん」19)。昔からのファンにとっては嬉しい再登場となった。
99 / 100 / 101 / 102 / 105 / 107 / 108 / 109 / 112 / 121 / 123 / 141/ 144 / 145 / 146 / 148 / 150 / 152 / 153 / 154
鵠沼直(くげぬま なお)(声:梶裕貴)
3年1組のチンピラ3人組(鵠沼軍団)のボス格の男子。ひときわ大柄な体格で強面、モヒカン部分を染めているという吉田が好きな漫画にいそうな外見をしている。体育祭で騎馬を組んだ縁もあり、市川ともたまに話す仲になったようだ110。良き兄貴分的な面も感じさせる一方、女子は苦手なのか関根相手にもじもじしていた117。先んじてアニメの設定で下の名前が「直(なお)」であることが明かされた。また4巻収録の「僕の今昔物語」で市川たちに絡んできた右小の男子は彼らだと思われる20)。
102 / 103 / 105 / 106 / 108 / 113 / 114 / 117 / 145 / 146 / Karte.147 / 148 / 150 / 152
ユカ(声:天海由梨奈)
るう(声:望田ひまり)
市川家
市川京太郎の姉で市川家の長女。1年目時点では19歳の大学2年生。11月9日生まれ、血液型B型。現役の早須田大学生で124、学年は市川の6年上にあたる22)。作中で成人式を迎えており60それ以降は飲酒するようになった。髪の色は黒に近いブラウン。ショートボブでやや短めの前髪を右側に流している。瞳の色は青で弟・母と同じぐるぐる目。姉弟だけあってやはり顔立ちは市川に似ている。体格は中肉中背で背丈は市川と同じくらい(157cm)。パーカーやジャンパー等のカジュアルな格好が多い。市川のことを「京ちゃん」と呼び、市川からは「おねえ」と呼ばれる。弟にはかなり甘くお節介焼き23)。弟からは異性的な目では見られておらず、むしろクールダウンに用いられる。性格はさりげなく気遣いが出来るタイプで社交性も高い。自称「コミュ力おばけ」だが時々キモくなる54・55・120。早須田大学政経学部に現役合格しており124、モテたくて軽音楽部に入りバンドを始めた94。ただ「気軽に話せる女友達ポジ」止まりなのか、これまで彼氏が出来たことがなかったであろうと示唆されている115。所属するバンド「Primary COLOR」ではギターボーカルを務めるが、壊滅的なまでに作詞のセンスがなかったため(本人いわく「己の経験値の低さを実感する辛い作業」)市川に泣きついていた。現在はたこ焼きのチェーン店(築地銅だこ)でアルバイトをしている。小学生の頃は地味な雰囲気の少女だったが24)、中学生でコンタクトに変え、高校生の頃にはほぼ今と同じ外見となっていた。
19 / 28 / 39 / 47 / 50 / 51 / 52 / 54 / 55 / 57 / 71 / 76 / 77 / 80 / 83 / 84 / 86 / 92 / 93 / 94 / 106 / 115 / 119 / 120 / 124 / 126 / 127 / 128 / 155
Karte.19 / Karte.28 / Karte.34 / Karte.39 / Karte.43 / Karte.47 / Karte.50 / Karte.51 / Karte.52 / Karte.54 / Karte.55 / Karte.57 / Karte.71 / Karte.76 / Karte.77 / Karte.80 / Karte.83 / Karte.84 / Karte.86 / Karte.92-Karte.94 / Karte.96 / Karte.97 / Karte.103 / Karte.106 / Karte.115 / Karte.119 / Karte.120 / Karte.124 / Karte.126 / Karte.127 / Karte.128 / 135 / 136
市川京太郎の母親。46歳。髪は茶髪のセミショート。ルックス的には普通のおばさんと言ったところ。瞳が青み掛かったぐるぐる目(同心円タイプ)でこの特徴は子供たちに受け継がれている。比較的年齢が離れている夫とは彼女が女子大生だった時に出会ったらしい。市川のことは「京ちゃん」と呼ぶ。基本的にほんわかした雰囲気の人で、反抗期真っ只中の息子に対しても厳しく接するようなことはない。一方で山田が市川家に泊まることになった時は、保護者に相応しいしっかりした一面を見せていた94。また昼間はドラッグストアのパートに出ている39。
36 / 48 / 50 / 54 / 57 / 83 / 93 / 94 / 115 / 124 / 126 / 155 / イチゴとババロア
山田家
山田杏奈の母親。41歳。仕事は何かしらの取材を行う職業と見られていたが26)、フリーの人気グルメライターであることが明らかにされた。細身でスタイル抜群。背は山田より頭半分ほど低いくらい。ストレートの黒髪の前髪をアップにして分け、後ろは肩に掛からない程度のミディアムボブ。若い頃は髪を伸ばしていた。そのルックスから受けるキリッとしたクール美人という印象通り、初登場時は娘の山田に対して躾に厳しい面を見せており36、関根たちにも厳しいママだと思われていた68。しかし実際のところ家では娘には甘く、年下の夫には甘えてみせたり116、娘の真似をして可愛らしいパジャマを着てみたり、市川と関根の関係に興味しんしんだったり69とむしろお茶目で可愛い素顔を持つ人である。娘の市川への気持ちをいち早く察していた節があり、時に釘を刺しつつもその恋を温かく見守っていてくれる立場。下の名前は夫の携帯の連絡先名から「さなえ」であることが判明していた98。自分からは告白したことがなく告白させるものだと娘に恋愛指南をしていたが、気になるふたりの馴れ初めについては小説版におけるエピソード『山田ママは告白させたい』で明かされている。
36 / 38 / 46 / 63 / 64 / 68-70 / 94-98 / 105 / 113 / 115 / 116 / 148 / ひみつの恋バナ
山田杏奈の父親。39歳。職業はフランス料理のシェフで恵比寿に店を持っているとのこと。非常に大柄な体格をしており27)2m近くあるように見える上に、体を鍛えているらしく104胸板もぶ厚い。普段は伸びた前髪を無造作に垂らしており目や表情を窺いにくい。髪をアップにすると山田のパパと言われて納得のイケメンである。髪の色は山田に近い青味がかった黒。口数も少ないため市川に怖がられていたが、妻の早苗によれば「距離感を測るのが下手」とのこと70。娘が心配でならないのか普段と様子が違う娘を陰から怖い目で見守っている場面が見られる。趣味はゲームで様々なゲーム機を所持しているほか42、ゲーム機のロゴ等をあしらったシャツを着ていることが多い。自分に近しい匂いを感じたのか市川をゲームの遊び相手に誘っていた。妻からは「ユキ」と呼び捨てっぽく呼ばれており98、交際当初から今なお続く姉さん女房的な関係を窺わせる。また市川を客として家に迎えた際には、父親の立場から珍しくしっかりと喋っていた116。
64 / 69 / 70 / 97 / 98 / 105 / 115 / 116 / 148
足立家
足立の母(声:佐藤はな)
小林家
3年生の男子。名前+先輩+ナンパを掛けて市川からはナンパイと呼ばれる32)。刈り込んだもみ上げと後ろ髪以外を金髪に染めている。瞳が縦に細長くTの字状になっている。サッカー部所属で見た目も言動もイケてる完全なる陽サイドの者であり、市川にとっては天敵と言ってよい。序盤から登場し、懲りることなく山田に何度もアプローチを掛けてくるなど、市川の恋路において最初に立ちはだかった中ボス的存在と言えよう。市川の付けたあだ名通りナンパな印象があり、微妙にガラの悪そうな先輩たちとも付き合っていたりする53。間宮や三田といった女子たちから好意を受けておりデートしたりもするようだが、本人的にはあくまで山田が本命のようである。冬休み明けから市川と山田の仲が進展する中でしばらく出番がなかったが、最後は山田の気持ちを分かった上で自分の思いを真剣に打ち明けて卒業していった。父子家庭。
6 / 15 / 11 / 21 / 42 / 53 / 75 / 82 / 84 / 85 / 145 / 146 / 147
間宮(まみや)(声:朝日奈丸佳)
前田(まえだ)(声:乃村健次)
2年生時の市川たちの担任(3組)。担当科目は体育でいかにも体育教師といったごつめの風体をしている。以前不登校気味だったせいもあってか、市川のことを気に掛けている節が窺える。それだけに市川の成長に感慨深いものがあったのだろう、卒業式本番の送辞の前には感涙していた84。どっしりと落ち着いたタイプだが割と涙脆いのか、卒業式だけでなく2年生の修了式の際にも目に涙を浮かべていた91。市川と山田の関係性についてもそれとなく察しているようである33)。
14 / 20 / 32 / 44 / 58 / 66 / 79 / 82 / 83 / 84 / 91 / 105 / 112 / 130 / 身長測ってもらった
守屋(もりや)(声:名塚佳織)
保健医(声:二階堂結)
図書委員の先生(声:佐藤はな)
英語の指導助手と思われる女性の先生で、イギリス人。髪型は金髪のセミショート。全体的にグラマラスな体型で、ニットセーター&パンツスタイル。鼻を怪我した山田にどうしたのかと尋ねていた。
15 / 大人は告白しないんだって
学年主任(声:前田弘喜)
市川たちが3年生になった時の学年主任を務める年配の男性教師。前田とのやり取りで市川を気に掛けていたようなニュアンスが窺えたが、のりお先生のつぶやき34)により1年時の担任だったことが明かされた。
100 / Karte.105 僕は負けたくない
木下(きのした)(声:日向未南)
市川の小学生時代の親友。5~6年生時のクラスは2組42。丸フレームの眼鏡で前髪を分けている。クラスで最も頭が良かったようで35)、私立中学校に進学した。市川は彼に対し劣等感を抱いていたのに対し122、木下の方は下北沢で再会した際も以前と変わらず陰キャの内輪ノリで接してきた117。付属高ではなく市川と同じく秀岳館を受験するつもりらしく、市川・関根と私立受験組でLINEグループを作ることになった142。市川たちと同じ十二中に通う陽キャの妹がいる。また小学生時代の関根とうっすら面識があったらしく「キノッピ」と呼ばれていた。
42 / 55 / 56 / 57 / 117 / 118 / 142 / 僕の今昔物語
高野(たかの)(声:國府咲月)
三田(みた)(声:永瀬アンナ)
山田と同じ事務所に所属するカリスマモデル。広島県尾道市出身の19歳37)。一人称は「僕」。市川から見ると「顔が立体的な人」で目鼻立ちがくっきりしている。髪型は濃いめの銀髪38)のショートボブで前髪を切り揃えている。テレビや広告99でも姿を見掛けるレベルの売れっ子で、10代にして税金対策が必要なほど稼いでいるようだ123。名前自体はKarte.5の時点で女子高生の口から出ていた。山田にとっては憧れの人で緊張して話せないほど雲の上の存在…のはずだが、本人はきわめてメンタルが弱く言動はメンヘラ気味、思考様式も変質的な陰キャそのものという残念美人。山田とは相思相愛の関係にあるが、ニコ視点での山田はクールで大人な子だと見えているようで実態とは乖離がある。ある経緯があって市川とLINEを交換する間柄となった。山田と同様、なかなかの大食らい123。
81 / 98 / 99 / 123 / 129 / 137 / Karte.139 / わんわんケーキのゆくえ
みく(声:川井田夏海)
片岡健(かたおか けん)(声:大塚芳忠)
陣宗太(じん そうた)(声:浜田洋平)
香菜がアルバイトしているタコ焼き店「築地銅だこ」の後輩で、目つきの鋭い落ち着いた雰囲気の男子。未成年。裏で香菜を叱っていたので先輩店員なのかと思いきや、まだ研修中の新入りだった。香菜のライブ会場にも呼ばれて姿を見せており、彼女に気があるようだが…?
77 / 127 / 128 / ラブコメが始まらない / クリスマスが始まらない
香菜が参加するガールズバンド「Primary COLOR」でドラムを担当する女子大生。20歳。黒髪のツインテールでロリ系ファッション、瞳のハイライトが十字型の星、そしてギザ歯という濃いめのキャラをしている。性格の方もやや癖があり、市川があまり相手にしたくないタイプのようだ120。寝起きのノーメイク状態だとは市川は同一人物だと気付かないほど地味な見た目120・136。界隈ではドラマーとしてちょっと知られた人物のようで、3組のバンドで掛け持ちしている128。ルックスや言動とのギャップが激しいが(少なくとも名前のモデルは)難関として知られる早須田大学法学部の2年生(1年留年している)。塾講師のバイト経験もあり勉強を教えるのは上手だが、すぐにクビになったとのこと135。栃木県出身。かなりの酒豪。喫煙者。
119 / 120 / 127 / 128 / ラブコメが始まらない / 134 / 135 / 136 / 137 / 139 / 140
香菜が参加するガールズバンド「Primary COLOR」のメンバーで、リードギター担当。ニットキャップを被った黒髪ショートカットの女子。早須田大学法学部3年。コミックス9巻特装版のパッケージの記載によれば、劇中歌「つづく」の作曲担当は彼女である。
127 / 128 / 137 / 139 / ラブコメが始まらない
香菜の知り合いのおっさんバンド。名前的にもレッド・ホット・チリ・ペッパーズのコピーバンドだろう。ボーカルは黒髪の長髪で眉毛の無いおっさん「G.T.」(本名・岡本達治)で、香菜たちからはたっちゃん・たっくんと呼ばれる。52歳。職業はビルメンテナンス。近頃離婚が成立したらしい。立ち位置的にベースと見られるグラサンに口ひげのおっさんが「JJ」(本名・坂本次郎)。53歳理髪業。担当不明の口ひげの禿げたおっさんが「Makkan」(本名・真中忠仁)。54歳不動産業。もうひとりの中性的なメイクをしたおっさんが「Yanagi」(本名・柳行雄)。バー経営。脱退を考えているらしく、彼だけ打ち上げの飲み会にも香菜たちのライブにも来ていなかった。彼らの設定についてはコミックス9巻のおまけイラスト(楽しい下北の人たち)で明らかにされた。
119 / 120 / 127 / 137
イマジナリー京太郎(いまじなりーきょうたろう)(声:福山潤)
市川が葛藤した際に現れるもうひとりの自分。『君色オクターブ』の濁川の姿を取り、自己の理想を投影したイマジナリーフレンド的なものだと思われる。市川本人が抱くネガティブな感情・思考に対し、前向きな気持ち・冷静で客観的な思考をもたらし、良い方向へ導くという点でユングの老賢人のような存在と言えよう。特に卒業式で追い詰められた市川を鼓舞した“彼”の果たした役割は大きい84。とはいえあくまで市川自身なのでたまに頼りないが49・65。脱ぐとかなり筋肉質でガタイがいい57。これはモデルとなった濁川がそうなのか、市川の理想を反映したものなのかは分からない。
49 / 57 / 65 / 69 / 76 / 80 / 84 / 97 / 104 / 107 / 109 / 115 / 117 / 127 / 前夜の懊悩
濁川(にごりかわ)(声:福山潤)
咲良(さくら)(声:本泉莉奈)